2000年代生まれが羨ましい

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第四次産業革命

ITの進歩がすごいなと最近思う

ITなんて大層な言い方をしたけど 音楽の面での進歩の話

まあ音楽に限らずサブスクサービス全般ですね

中高生のときってよほどの音楽マニアじゃない限りは 基本的に世間で流行ってる音楽を聴いて育つし それが青春時代の思い出の曲になりますよね

自分が中高生のときって音楽のオリコンのTOP10を全てアイドルグループとジャニーズ あとEXILEが独占しているような時代だった

話盛ってるとかじゃなくて まじでMステに毎週AKB48が出ていた気がする

さすがは秋元康といったところで 会いに行けるアイドルという確信的なコンセプトのもと 握手券同封のCDも発売し 商業的に大成功した

それはもうAKB一強みたいな時代だった

大人になってカラオケでAKBを友だちが歌うと死ぬほど盛り上がる

盛り上がるとはいえ それにはやはり思い出補正的なところがどうしてもあって 当時中高生だった自分にとって音楽界がアイドルグループで埋め尽くされてるのはもやもやした

アイドルグループ自体を批判しているわけではなく 全てがアイドル等に埋め尽くされてる状況に だ

当時は今のような画期的なサブスクなんてなかったし 音楽は基本的にCD

レンタルもあったけど 買う方が一般的だった

もともと音楽好きな人はそうやってCDを漁って 自分で色々好きな音楽を発掘していたけど いわゆる上にも挙げた音楽マニアではない普通の中高生は当然テレビに出ている流行りの音楽のみを追うことになる

つまり友だちみんなAKBとEXILEしか聴いてない

そうすると友だちと音楽の話をしたくても語るアーティストがかなり絞られるし 自分の好きなアーティストを語っても「?」という反応をされる

特段マイナーじゃないアーティストだとしても やっぱりテレビに出てるアーティスト以外を知らない友だちとは話が噛み合わないのだ

逆に音楽友だちと話をするときは 学校行って朝から下校までずっと音楽の話をしてるくらい異常に盛り上がったけど

 

日本の音楽の進化

一方でいまの10代〜大学生って本当に羨ましいなと思う

まず今の日本の音楽はアツすぎる

90年代の音楽 2000年代の音楽 2010年代の音楽って確かに違うけど それでもベースは同じだと思う

ただ 今の2020年代の音楽って明らかに今までにない斬新な音楽が生まれてきてる

少し脱線するけど 例えばファッションのブームって来ては去っての繰り返しで 2-30年周期でブームが繰り返されてますよね

それも昔のブームがそのまま再来するんじゃなくて やっぱり現代風にちょっとアップデートされてる

2020年代の音楽もそれと同じで 全く新しいことをしてるわけじゃなくて 斬新だけどちゃんとベースがあるというか もともとの音楽をアップデートさせた形になってる

だから新しい音楽でも幅広い世代にスっと受け入れられやすいのかなと思う

うんうん なるほどそうなのかって読んでくれてるところ申し訳ないが これは今書きながら頭に思い浮かんだ自論

ひろゆきが相手なら「それ何かデータがあるんですか?」で論破されて終了だ

とはいえ 当たらずといえども遠からずといったところだろう

 

一気に話を戻すと おれが中高生のときって 音楽チャートやテレビがアイドルに埋もれてただけじゃなくてそれ以外の音楽自体が割と低迷してたように感じる

ただ米津玄師とかあいみょんがようやく注目され始めた2015年〜2017年あたりから急に日本の音楽が息を吹き返したと思う

そのうえで今現在に至るまで 現在進行形で本当にいいアーティストがいっぱい出てきた

 

で サブスクが強い

1枚3,000円強のアルバムを買って10曲ほど聴いていた自分からすると月1,000円前後で数百万曲聴けるというのは革命でしかない

それによってどうなるかというと いま青春真っ只中の若い人たち労力をかけずに色んな素晴らしい音楽に触れることが出来る

多様なアーティスト × サブスク(あとYouTube) =最強

とくに何も考えずに受け身的に人気の曲聴いとけばそれだけで本当に色んな音楽を発掘できる

それこそテレビに出てるアーティストだけでも多様なジャンルで素晴らしいアーティストを発掘できる

AKBとEXILEしか居なかった時代にAKBとEXILE以外を知ろうとするならそれなりに自発的に探しに行く労力が必要だった

 

青春時代に友だちと色んなアーティストについて語れるっていいなと思った

あと本当に日本の音楽が盛り上がってて嬉しい気持ちをぶちまけたくて書いた

 

では

蛙化現象

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春は新しい出会いが多い季節だ

ただ今この記事を書いているのは5月も半ば 本日の最高気温は30度

気温は春過ぎてもはや夏だが 気象学的に見れば5月はまだギリ春

 

新しい出会いがあると必ず発生する自己紹介

そしてそこで発生しがちな会話

「おいくつですか?」

いくつに見えますか?

おれが1番嫌いな会話だ

これを言われるとイラッとする そしてたぶん顔にも出てる

無駄な会話してないでお前はシンプルに年齢を答えろと言いたくなる

そして いくつに見える?とお前から聞いてきておきながら 「45歳くらいですか?」と素直に答えると社会的に殺される いわばバーチャルな地雷だ

 

大抵こういうのは見た目より5歳下 保険をかけるなら10歳下を答えるに越したことはない

特に30歳を超えたあたりから人間はもはや5歳差など判別つかない

35歳と思ったら老け顔の25歳 30歳と思ったら若々しい45歳もいる

女性はさらにそこに化粧が加わることで難易度がベリーハードになる

だから決まって見た目より少なくとも5歳下を答えるのだ

すると女性は「え〜うれしい〜!もう40歳なんですけど35歳に見えますか〜!?」なんて呑気に喜んでやがる

バカ…!35歳と言われたらそれは40歳に見えてるってことだ

お前が持つべき正解の感想は

(35歳ってことはたぶん40歳くらいに見られてるってことかぁ…ドンピシャかぁ…)

なんなら保険をかけて10歳下を言ってる可能性から45歳に見られてる可能性もあることを忘れないで欲しい

お前は呑気に喜んでいる場合ではないのだ

 

「そんなの分かってるんです。嘘でも女性は嬉しいもんなんです!」

という まさかの感情論で論破

すみません でもぼくはいやなんだ

 

蛙化現象って言葉があるが 好きな人に好意を寄せられた途端に逆に冷める(なんなら嫌いになる)ということらしい

相手が好意を持っているかは別にして 一方的に好きな人に対してふとした時に冷めることも蛙化現象と呼ばれていたりする

 

おれも好きな人が「いくつに見える?」とかほざいたこと抜かしてるのを見たら蛙化現象が発動するかもしれない

それくらい嫌いな会話なのだ

そういえば蛙化現象という言葉 最近まで言葉だけやたら耳にして意味を分かってなくて てっきり蛙みたいに胃袋を押し上げる癖のある人のことだと割と本気で思ってた

蛙は異物を飲み込むと胃袋ごと口から吐き出すらしいが 冷静に考えるとそんな人間はいない 

こうやってたった1ミリ考えたら分かることが脳死のごとく分からなくなることがたまにあって その度に自分ってバカだなあと思う

 

年齢関連のネタでいうと大学生特有の3〜4回生が新入生に対していう「え〜!まだ18歳?若いね〜」とかいうクソ会話

てめぇもまだガキじゃねえかボケと言いたくなる

おれが大学に入った時もこれをされた

「たろいもくんまだ18歳?」

「そうですね」

「若いね〜私おばさんじゃ〜ん」

後々聞くとその人は2学年上+3浪で5歳上だった

あの会話に関しては間違いではなかった

ドラマーとサラリーマンの分岐点

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人は何かしら後悔しながら生きてると思う

もっと勉強しとけばよかったとか

もっと遊んどけばよかったとか

あの時告白しとけばよかったとか

 

自分の場合 結果的に今の人生に不満があるわけではないが それでも「あの時ああしとけばもっと良かった」って考えてしまう後悔はたくさんある

その中でも1番大きな後悔が

 

あの時ドラムを習っとけばよかった

またしても音楽絡みの話になった

自分でもしつけぇと思いつつ 何か書こうとするともれなく音楽に絡んでくる

 

小学生の頃はアニメの主題歌とか家族が聴いてる曲とか あとは当時流行ってたORANGERANGEをちょっと知ってるくらいで そんなに音楽にのめり込んでなかった

でも中学生くらいから流行りの音楽に興味を持ち始めて 毎日のように友だちと音楽について語り合ってた

そんなとき友だちのアベ(手汗がいつもすごい男)が「ラルク花葬って曲がすごい かっこいい」という話をしてきた

当時おれはラルクを一切知らなかったがアベが毎日のようにその話をするので気になりすぎてCDを買いに行くことにした

CDショップでラルクのコーナーに行き 1枚1枚手に取り裏を見て収録曲を確認し ひたすら花葬を探した

 

見つけた

当時まだCDを自分で買うということすら経験がなかっただけに 高揚感が凄まじく すぐにレジに持って行って買って家に帰って聴いた

でもアベがよく参考としてわざわざおれに毎日のように歌ってくれていた花葬と聴いた感じの印象がなんか違った

P'UNK〜EN〜CIEL バージョン

実はラルクは同じメンバーで ボーカル ギター ベース ドラムのパートチェンジをしたバンドでも曲を出している

おれが買ったそれはL'Arc~en~Ciel(hydeがボーカル)ではなく P'UNK〜EN〜CIEL(ベースのtetsuyaがボーカル)のバージョンの花葬だった

厳密にはNEW WORLDというシングル曲のカップリングとして収録されていたものだ

花葬はもちろんシングルなのでカップリングとして収録されている時点で違うのは明白なのだが そんなこと知る由もない

原曲はまだ聴いたこと無かったがAbeバージョンを毎日腐るほど聴いて予習していたおれは これが原曲ではない違う何かということはすぐに分かった

 

なけなしのお小遣いを関係ないCDに費やした虚無感が凄まじかった

実際P'UNK〜EN〜CIELバージョンも良曲だが 当時はそんなことを理解する余裕なんてなかつた

まるで いざ蓋を開いたらオルゴールバージョンだったときのようなショックを受けたのだ

 

とはいえ それは確実におれがロックにハマるきっかけになった

アベも言わずもがなロック好き

花葬自体既にリリースから年数が経っていて 13歳そこらで知ってる人なんてよほどの音楽好き以外にいなかったのに それをチョイスする渋さ

そんなアベはベースをやっていたので携帯に録音して夜中に音源を送ってきたりしていた

おれはベースのことは全く分からなかったが 低音がベンベン鳴ってる それをアベが鳴らしてるという事実に かっけぇ〜アベすげぇ〜なんて言って盛り上がってた

 

おれはギターを持っていたがそんな本格的にやってなくて なんなら難しすぎてギターが嫌いだった

どちらかというとドラムに興味があった

いとこがドラムをやっていたのと あとはギターと違って動きが派手で かっこよさが分かりやすかったんだと思う

あと叩いたら音が鳴るから簡単だろうという中学生らしい偏見があった

でもドラムやってみたいな〜なんて思いつつなかなか一歩踏み出せない 

一応親にはドラムに興味があることを伝えてみた

 

すると後日 母親が近所のドラム教室のビラを持って帰ってきて「やりたいなら通いなよ」て勧めてきた

子どもの夢を潰さず後押しする偉大な母親

 

母親「ドラムやりたいなら ここ通ってみる?」

ぼく「でももう13歳から始めても遅いし いいや」

 

当時のおれをぶん殴ってやりたい

13歳からドラムを始めるなんてむしろ早い方

それを「プロはもっと小さい頃からやってるんだ」なんて変な思い込みがあって断ったのだ

てかプロになる前提なのもおかしい

趣味でいいのに

 

そうしておれは絶好のチャンスを棒に振った

 

もしあのときドラムを習っていたら 今頃ドラムを仕事にして生活していたかもしれない

もし仕事にできなくても その後の人生の歩み方がガラッと変わっていたに違いない

割と今は至極普通の人生の中で趣味でギターを触っている程度なので 音楽がまず中心にあるクリエイティブな人生を経験してみたかった

ぼくが 「ぼっち・ざ・ろっく!」を見ない理由

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2022年のアニメ作品で「ぼっち・ざ・ろっく!(ぼざろ)」が高く評価されていた

原作は四コマ漫画らしく 陰キャでぼっちな女の子が高校デビューでバンドを組んで華やかな生活を目指す(?) 音楽系の作品だ

単にアニメファンだけでなく音楽界隈でも高く評価されていて 死ぬほど気になっている

おれは音楽が好きなので見る他に選択肢はないのだがまだ見ていない

タイトルに「見ない理由」と書いたが見ないのではなく見れないのだ

別に動画のストリーミングサービスのサブスクに加入していないとかそういう物理的な理由ではなく ちゃんとAmazonプライムには加入している

 

近代っ子の弊害

最近 ある文筆家の面白い記事を見た

「今の若者は「効率的」に生きることを求められている」

若い世代の多くは娯楽として演劇や舞台をあえて選ばない。それは演劇がつまらないからとか、舞台芸術がわからないからとか、そういうことではない。いまの若い世代は「効率的」に生きることを否応なしに求められているからだ。

彼らは常にタスクが詰まった忙しい日々のなかで生きている。けっして潤沢に与えられているわけではない有限の可処分時間のなかで、インターネットやソーシャルメディアを介して、毎日大量に供給される娯楽コンテンツの消費に追われている。

若者たちは学業や仕事に打ち込むかたわら、YouTubeTikTokInstagramに毎日大量にアップされるお気に入りのインフルエンサーによる新着コンテンツの消費を急かされている。かれらはもちろんそうしたライフスタイルを楽しんではいるのだが、はたから見ればコンテンツの効率的な消費を「ノルマ化」されているようにも見える。

与えられた時間のなかで、できるだけたくさんの「楽しい」をコスパよく回収してまわる――効率的に最適化されたこうしたコンテンツ消費スタイルが、いまの若者たちにはごく自然な生活様式として共有されている。

 

つまりSNSが発達したこの時代 大量の娯楽コンテンツが毎日のように供給されているわけで それを効率よく回転させて消化するには 時間がかかる長尺の娯楽コンテンツは時代に合っていないというものだ

おれはまさにこれだ

おれは映画もあまり見ない

映画嫌いというわけではなく 1つのことに2時間という時間を捧げるなら その2時間で他のことを大量にこなしたい人間なのだ

ただ元々興味がある映画は見る

ここ数年で見たのはスラムダンクの映画とかキングダムの映画とかだ

これらは原作が好きだから映画も見たいという気持ちの方が勝つ

一方で事前情報がCMくらいしかない新作の映画などは 面白いかどうか分からないものに2時間も費やせない という気持ちの方が勝つ

だから割と有名な映画とかドラマにも全然手をつけていない

一方で心のどこかでは「名作は死ぬまでには見とかないと」という焦りを日々感じている

そうしてAmazonプライムのウォッチリストにはとりあえず登録していくのだが 溜まる一方で5年前にウォッチリストに入れた作品すらまだ見ていない

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溜まっていく名作たち(ロバート秋山は関係ない)。というかアマプラでの配信が終わってるやつもあることに今気づいて凹んだ

 

ちなみにおれはあらゆるサービスに対してのハードルが低いので 結局見たら何でも「おもしろかった これは今年1の映画(ドラマ)」て呟いている

もちろん馬鹿舌なので何を食べてもおいしい

 

ぼざろもウォッチリストに登録したけど結局まだ見ていない

この発達したSNS社会によって 1話30分のアニメすらじっと見てられない身体に仕上げられたのだ

 

よくよく考えるとやる気と同じだなと思った

やる気って出そうと思って出るもんじゃなくて 手をつけて初めて出るみたいな

勉強やる気でね〜ってなってもとりあえず無理やり机にさえ座ってしまえばスイスイと勉強が進むアレだ

ぼざろも見始めたらハマるのは目に見えてるけど その机に座るという最初の行動がなかなか起きない

 

ああ そんなにもおれは若者のごとくSNSの大量消費に追われてるのか と思ったがよく考えたらそれも違った

おれはtiktokも見ないしTwitterもやってない

インスタはやってるけど別にインフルエンサーも興味あるコンテンツもフォローしてない

YouTubeは見るけど よく考えたらYouTubeすら5分を越える動画はめんどくさくなって見ずに溜まっている

 

じゃあ何に時間取られてるんだと思って分析したら

とりあえず何もフォローしてないインスタを開いて閉じて YouTubeを開いて面白そうな動画を大量に見つけるも「うーん 見るの面倒だな」て言って動画を開かずにひたすらスクロールしてサムネばっかり流し見

そして1個くらい面白そうな動画を見て閉じてインスタを開いて「あ 何も意味ないんだった」て気づいて閉じてYouTubeを開いていた

 

愚の骨頂極まれり

我ながら時間の使い方がキモすぎて気が沈んだ

長尺コンテンツを見るでもなく 代わりに大量に供給されている短いコンテンツを見るでもなく

ただスマホを手に取って無意味なループ

この時間をぼざろに充てていたら今頃全部見終わっていた

なんならロッキーも言の葉の庭も見終わっていた

 

そういいながら 今日もウォッチリストは消化されず溜まっていくんだろうなと思いながらこの記事を書いている

 

では

 

1/22追記:見終わりました

バンドマンになれなかったサラリーマン

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12月にスラムダンクの映画を見に行った

スラムダンクは友だちに漫画を借りて全巻読んだことがあるけど 漫画って何回か繰り返し読まないと 1回読んだだけじゃ結構内容忘れるよね

しかも短期間で一気読みしたらなおさら記憶に残らない

そういうわけで 漫画はとにかく死ぬほど面白かったのは覚えているけど 細かいところは記憶が抜けていた

記憶に残っているのは おれは三井寿が1番好きということと やたら「ボボォン!」て言うやつがいたということ

だから映画も熱狂的なファンとして見に行くと言うよりは 原作は一通り読んだことあるし見に行くか〜くらいの気持ちで行った

 

結論 死ぬほど面白かった

一応公式でネタバレ厳禁とされている映画なので詳細は伏せる

まずオープニングから鳥肌がたった

もはやオープニングを見に行きたい

オープニングを見るためだけにもっかい見に行ったとかいう口コミもチラホラ見かける

このオープニングの曲 ボーカルがチバユウスケっぽい声してるなと思って後で調べたら 案の定The birthdayが主題歌を担当していた

あのしゃがれ声は唯一無二だ

これでチバユウスケじゃなかったら逆にお前誰だと言うところだった

おれはBirthdayについてはあまり詳しくないが チバユウスケといえばおれが好きなミッシェル(THEE MICHELLE GUN ELEPHANT)のボーカルでもある

スラムダンクの映画を機にミッシェル熱が見事に再燃した

 

ミッシェルはパブロックやガレージロックの要素ゴリゴリの男臭いロックバンドだ

1996年結成 2003年解散

ギターのアベフトシが亡くなったのが2009年

おれがミッシェルを知ったのは遅く 2011年

バンドをやってる後輩の女子にCDを借りたのがきっかけだった

バンド名だけで洋楽だと思い混んでて いざ聴いたら邦楽で不意をつかれたのを覚えている

おれが最初に聴いたのは「世界の終わり」でもなく なぜか絶妙にマイナーな「マシュマロ・モンスター」だった

 

このミッシェルというバンド 何がいいかってとにかく「カッコいい」の一言にすぎる

これ以上の言葉はいらない

新曲のレコーディングもスタジオ一発録り

新曲も事前打ち合わせ無しでスタジオに集まってメンバーが思うままにその場でセッションした結果生まれるというのだから驚きだ

悪い言い方をすると計画性がなさすぎて 心配性なメンバーが1人でも居ようもんなら成り立たない

 

t.A.T.u Mステドタキャン事件

ミッシェルの有名な伝説といえばやはりこれだ

通称 「伝説の夜」

2003年にミュージックステーション初出演したミッシェル

同回の目玉とされていたロシアの女性アーティスト「t.A.T.u.」が歌の出番になっても登場しないという放送事故が発生

放送終了まで残り7分 既に出番を終えたミッシェルが急遽もう1曲演奏することになった

ミッシェルにとってはリハ無しの突然の新曲披露となったが 常に本番を生きる彼らにとってそれはただの日常

ぶっつけ本番がなんぼのもんじゃい セットもない中 完璧な演奏をしてMステをぶち上げてくれた

しかも放送残り時間を考慮し 通常よりアップテンポで演奏して放送時間内ジャストで終えるというクソかっこいいパフォーマンス

Mステの伝説として たまにやってるMステの特集でも未だに取り上げられるほどだ

「伝説の夜」と検索するだけでヒットするから興味があれば調べてくれ

誰がほかにどんな伝説を夜に残そうとそれは平凡な夜であり 伝説の夜はミッシェルのものなのだ

 

~サラリーマンの背伸び~

話が長引いたがここからが本題だ

ミッシェルが好きなおれは一時期どうやったらチバユウスケになれるか本気で考えた

結論から伝えるとチバユウスケになれなかった

 

ギターのアベフトシにも憧れたが アベフトシは何がカッコイイかというと 普段は無口で一切喋らず 表情もあまり崩さず飄々としているところ

そして解散ライブの最後の最後で笑顔を見せ「ありがとう」と一言だけ発したこのギャップ

おれが真似してふだん無口で無表情で たまにニヤリと笑って「ありがとう」なんて言おうもんなら陰キャも極まるって話だ

そういうわけで とてもアベフトシにはなれそうにないと思った

というより身長が187cmある時点で既におれとは違う

一方のチバユウスケは173cmとおれより僅かに低い

なんならチバユウスケよりカッコよくなれるんじゃねえかと思った

2017年 当時のおれはチバユウスケになるにあたり まずは髪型をオールバックにした

我ながらイケてると思った

ただ髪型を真似たところでチバユウスケにはなれない

本質的な部分でチバユウスケになろうとしたおれは まずはチバユウスケの生き様を調べた

 

「未だに携帯電話を持っていない」

詰んだ

チバユウスケはこのご時世に携帯を持たず生きているというのだ

そしてプライベートでの暇つぶしは「酒を飲むかギターを弾く」

無骨すぎる男臭さにますます憧れたがさすがに今さらスマホは手放せない

一瞬まじで解約を考えたが デメリット10に対しメリットが1(携帯を持たないという共通点ができるだけ)

恋に盲目というが チバに盲目だったおれでも さすがにデメリットに傾ききった天秤を前にすると思考は冷静になり解約せずに済んだ

 

そういうわけで1週間経たずおれはチバユウスケになることを諦め平凡なサラリーマンとして生きていくことに決めたのだ

1年着なかった服は処分するぼくが 3年着てないのに処分しない服

「1年着なかった服は売るか捨てろ」

5年ほど前に友人のHATABO(2回しか行ったことない店を自慢げに”行きつけ”という男)がおれに教えてくれた格言だ

おかげさまでクローゼットの密度が常にいい感じに保たれている

よくよく見るとクローゼットの半分は会社の服(スーツやワイシャツ)で埋まっているのを見ると少しイラッとする

これがなかったらもっとスッキリするのに

HATABOに対する絶対的な信頼感から おれはこのルールを破らずに守ってきたが 1着だけこのルールから外れている服がある

 

Orslowのフレンチワークパンツ

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ブルーが鮮やかなベーシックなパンツ

orslowはドメスティックブランドだ

ブランド名orslowは「(or)originalityのあるものを(slow)吟味し、もの創りをする。じっくりと味わいながら着用してもらいたいという思い。」に由来している。

 

おれがorslowのフレンチワークパンツを買ったのは2010年

当時高校生だったおれはモバゲーでファッション系のサークルに入って色んな人のファッションを見て学んでいた

そんな中ガラケーの画質ながらもある人がアップしたコーディネートが目に入っておれはすかさず質問した

そのずぼん なんていうやつですか?

「これはOrslowのフレンチワークパンツっていうやつです」

聞いたことない言葉がたくさん飛んできて一瞬クラクラっとしたが それがおれとorslowの出会いの瞬間だった

そしておれはその日を境にズボンをパンツと呼ぶようになった

 

すぐにおれはorslowのフレンチワークパンツを探した

orslowは今でこそ色んなセレクトショップで見かけるようになったが 当時はまだ取り扱いしてる店も少なく その上オンラインショップでもどういうわけか売り切ればかりで手に入れるのが困難だった

そしてたしか価格が16,000円くらい

高校生のおれに手軽に手を出せる価格ではなかった

 

それでも毎日のようにオンラインショップに張り付いて 在庫が復活した瞬間に どういう方法か覚えていないが合法で溜めたお金で買ったのを覚えている

 

それを履き潰した結果がこれだ

 

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生地がボロボロ

実物は写真以上に色あせて白みがかってとんでもないことになっている

 

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ポケットに穴 もはや機能しない


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ベルトループが取れて黒い糸で縫い直す適当さ

 

きったねぇな

これにつきる

新品の時は最初に貼ったようにかなり綺麗な青色でクリーンなファッションにも合わせやすいが ここまで履き潰すといよいよワークパンツの名を体現したかのような風合いになる

皇族も利用するとされる奈良の某ホテルのランチにたまたま行く機会があり ドレスコードがなかったとはいえこれを履いて行った時はさすがに自分が恥ずかしかった

それが2019年

それを最後に履いていない気がするが 2010年から履いて長い歴史を刻んでいると 手放すのが勿体ないという思いがかなり強い

たまに履こうとするけど 今は自分のファッションの系統が変わってしまったのと 青だか白だか分からない色合いになってしまって合わせるのが難しすぎて履いていない

 

唯一1年ルールから外れても許される服

それがorslowのフレンチワークパンツなのだ

オフ会をした話

久しぶりにモバゲーにログインしたら死ぬほど懐かしい思い出がザクザクと出てきた

 

モバゲーはおれが中学〜高校生くらいのときに死ぬほど流行ったSNS

その勢いたるや今でいうTwitterやインスタ

あの頃のSNSは楽しかった と一瞬思ったがそれは思い出補正で Twitterやインスタが当時流行っていたらおれは間違いなくそっちに流れていただろう

 

でも本当に楽しかった

こういうときにアカウント消さなくてよかった とつくづく思う

マイページに飛んでプロフィールを見ると中途半端に「利き腕:左」だけ律儀に残していた

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アイデンティティ

左利きの左利きに対するプライドは地味に高い

ふだんは「左利き不便」とか言いながら心の底では「左利きのおれかっけぇ」が溢れている

 

次にアルバムをみると色んな写真が出てきた

当時 ヘアカタログとかよりもモバゲーのファッション系のサークル(コミュニティ)で色んな人のヘアスタイルを参考にしてて 自分も投稿してた

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ほぼ10年前 

Tシャツは高校生のときに買ったBEAMSとディズニーのやつだ

買った当初 BEAMSディズニーコラボのやつがえらい流行ってた記憶がある

流行ってるという理由だけで脳死で買ったのを覚えている

実はそんなに流行ってなかった

気になってさっきラクマで調べたら900円で売られていた

てかまだ持ってる人がいたことに驚きだ

そしてこのうねった髪型から見るにユーロヴィンテージの服にハマっていた時期だ

ヨーロピアンな雰囲気にやたら憧れて「おれはロンドンボーイ」とかいってクルクルしたパーマにしてた

美容院でパーマとポイントカラーを入れて晴れてロンドンボーイになれた次の日 大学のサークルにいくと先輩に「そのうっとうしい髪を切れ」と言われた

スポーツやってたのに確かにこの髪型は鬱陶しかった

そして本場のロンドンボーイはたぶんこんな髪型じゃない

そしてロンドンボーイはこんなTシャツを着ない

 

他にも沢山当時の髪型やら服の写真が出てきた

 

思い出のサークル

思い出に浸っている中 次におれは所属サークル一覧を見た

すると とあるサークルを見つけた

当時おれがオフ会に参加したサークル

 

雑談するだけの40人くらいの小規模サークル

所属メンバーを見るとまだみんな残っていたがもう書き込みが更新されていない

 

そのサークルに入った当時おれは16歳

メンバーも同世代が多かった

 

モバゲーは電話番号やメールアドレスなど 個人情報をやりとりするのは禁止されている

モバゲーで連絡先を交換しリアルで会った男女の間で殺人事件が起きたという過去があり そのせいで規制がかなり強いとの噂

ちなみにルールを破って個人情報をやりとりしようとするとペナルティを食らう

最短24時間 最大365日 モバゲーの利用制限がかかるのだ

ペナルティを食らうことをペナン島に飛ばされるなどと当時は表現したものだ

ペナルティが解けた時は「1ヶ月のペナン島旅行から復帰しました!」とか言ってた

いま思えばハマってるSNSが急に1ヶ月とか利用制限かかるってかなりキツイな

 

ペナン島に行くと書き込みなど 閲覧以外全ての機能が制限される

上手いことメールアドレスを暗号化(縦読みにしたり 間に空白を入れたり アットマークを抜いたり)しても 当時のモバゲー運営の警備体制は最高峰

一瞬で見つかってペナン島行きだった

あのサイバー警備体制国家レベルだった

 

その国家レベルの厳重警備の網をかいくぐり おれはみんなと連絡先を交換した

どうやったかもはや覚えていない

網走脱獄並の快挙

とはいえ当時は高校生 たまにメールするくらい

住んでる場所もお互い明かしていない 会おうなんて発想がまずなかった

単純にモバゲー外でも気楽に連絡する手段が欲しかっただけなのだ

月日は流れ2013年 おれは大学生 上に載せた写真の投稿日時で思い出した

この2013年におれはオフ会をしたのだ そのサークルのメンバーと

 

思えば2013年はモバゲーはそこまでもう流行っていない

というかスマホが普及し始めた2011年あたりに既に過疎化が進んだ

ガラケー特化してたモバゲーにとってはスマホ版モバゲーは使えない機能もあったり Twitterが流行り始めたことも原因だ

おれもTwitterに移っていたが一応モバゲーのこのサークルだけは活動していた

Twitterは2014年にやめたのにモバゲーのアカウントはまだ残してるのが不思議だ

 

中学生のときにモバゲーに登録し 高校3年間モバゲーに夢中になり そして大学生になって自由を手にしたおれ

と サークルのメンバーたち

そう みんな同世代だからみんな同じタイミングで自由を手にした

オフ会やらない?

長年ネットの世界でしか会ってなかった人たちがついにリアルで会う

それは2013年の8月末 まだ暑さ残る時期だった

というか8月はがっつり暑い時期だ

 

いざゆかん池袋

関西勢のおれは新幹線で東京に

人生初東京&オフ会 あのワクワクドキドキは凄まじかった

その日は6人くらいが集まった

昼からパブで酒を飲み 夜も居酒屋にいき その後は朝までカラオケ

アホみたいに楽しかった

その楽しさにハマってしまったおれは ことある事に東京に行くようになった

1個下の女の子と1個上の男の子の3人でよく遊んだ

やることはいつも同じで居酒屋に行ってカラオケに行って解散して終わり

毎回これ

生産性という言葉を気にしなくていいのが大学生

 

そしておれ以外は関東勢

おれは金がないので宿泊代をケチっていつも日帰り というかオールして朝帰り

東京から2時間の帰りの新幹線

指定席チケットを取ったにも関わらず二日酔いで車内のトイレに2時間居続けたこともある

懐かしい クソしんどかった 

そのあと二日酔いのままバイトにいったのもしんどかった

二度とあんな思いはしたくないと思った翌月 おれは東京にいって居酒屋にいって朝までカラオケにいく生産性のないムーブを取っていた

喉元過ぎれば熱さを忘れる

 

色々と当時の思い出を書こうとしたけどキリがないというかめんどくさいというか

急に書く気が失せてきた

 

とにかくあのオフ会は本当に楽しかった

今は当時以上にネットからリアルの繋がりがより馴染み深いものになってきている

そう考えると おれがオフ会をしたのはちょうど過渡期と言ってもいいだろう

オフ会自体は珍しくないものの そこまでネットからの出会いが一般的ではなかった時代

特におれの場合 規制が厳しいモバゲーきっかけで会うという いけないことをしているあの感じがなんとも言えなかった

 

2021年に久しぶりにみんなにLINEしたら既読無視でおわった

時の流れは残酷だと思ったけどおれの送ったメッセージを見返すと「今日も今日とてモバゲーに課金や!」ていうよく分からないボケだったからそれが原因だった

もう二度と会うことはないのだろう